正義のジャガーと悪のジャガー。ジンギスカンの財宝はいずこ
映画『豹の眼』1956 概要とあらすじ (ネタバレ)
1956年1月に『豹の眼』(前編)、同年2月に『豹の眼 青龍の洞窟』(後編)主演:北原義郎が公開されました。
北海道を目指して航海を続けている密輸船 ブラック・プリンス号の船底に、ヒマラヤの小国イランゴル国の美しい少女 沙利姫が監禁されていました。
沙利姫の忠臣 陳爺はコックに化けて船に乗り込んでおり、船中で見つけた日本人 旭杜夫に事情を打ち明けます。
沙利姫がイランゴルの国王と日本人の妃 桜妃との間に生まれた王女であること。十八年前、総理大臣 豹(ジャガー)がイランゴル王を殺害し、莫大な秘宝の隠し場所を記した地図を奪い去ってしまったこと。しかし、手に入れた地図は半分だけで、残りの半分が沙利姫の手にあると睨んだ豹が、姫をさらってこの船中に閉じこめたことなどを話し、杜夫に援助を求めます。
姫の味方になると誓った杜夫は陳爺と協力し、北海の濃霧にまぎれて姫と陳爺の3人でボートで脱出しますが、豹一味の放った弾丸が杜夫に命中して重症を負ってしまいます。
三人はようやく北海道の地に上陸し、王大人という謎の人物に救われてアイヌ集落にかくれ住んでいるドクター・ウスクラの家に辿りつきますが。杜夫はそこで息絶えてしまいます。
豹のバラモン妖術に対抗する秘術を研究していたウスクラは、杜夫を蘇らせることに成功します。その頃、豹の魔手はアイヌの集落に迫ってきていました。
映画『豹の眼 青龍の洞窟』 1956 概要とあらすじ (ネタバレ)
アイヌの集落では祭りが行われていました。陳爺は財宝の眠る山を沙利姫に指し示し、桜妃から託された「王位の指輪」を沙利姫に渡します。
その時、弓矢によって巫女が殺され、矢についていた文に沙利姫を誘拐したことが記されています。
杜夫はアジトに乗り込み、沙利姫を助け出そうとしますが敵に見つかり、沙利姫から指輪を託されて1人脱出を試みます。銃撃戦の末、杜夫は足を踏み外してビルの下に転落して一時気を失います。
気付いた杜夫は、目の前に陳爺から渡された鍵と同じ意匠の扉を見つけます。陳爺はこの鍵で開く扉を開けば、少林寺拳法の達人と会うこができると聞かされていました。扉を開くと、中には王大人がおり、ともにジャガーを倒そうと言います。
一方、囚われた陳爺は拷問を受けており、ジャガーたちは、地図を渡さなければ「笑死薬」という、笑い死にをする薬を沙利姫に飲ませると言って脅迫します。
杜夫はジャガー一味に捕まって、ジャガーのいる洞窟に連行されます。「指輪を渡せ」と言われますが拒否し、洞窟の下部に落とされます。
近くに沙利姫の笑い声がこだまし、杜夫は沙利姫を助けることを条件に指輪を渡します。
そのころ王大人たちはジャガーの洞窟に到着してジャガーと対峙します。その時、ウスクラが現れてジャガーに「笑死薬」を浴びせ、指輪と解毒薬を手に入れます。ジャガーは笑いながら洞窟の滝の中に落ちていきます。
宝を取り戻し、イランゴル王国は復興。宮殿で行われる沙利姫と杜夫の結婚式で幕となります。
デレビドラマ『豹の眼』の概要とあらすじ
1959年7月12日から1960年3月27日までKRTラジオ東京テレビ(現 TBS)系で毎週日曜19時 – 19時30分に放送されました。(全38回)。
ドラマは二部構成で、第一部は海外編、第二部は日本編で構成されています。
ジンギスカンの血をひく日本人 黒田杜夫(モリー)と清王朝再興を目指す秘密結社「青竜党」の娘・錦華が、悪のジャガーが率いる秘密結社“豹の眼”が隠し持つジンギスカンの隠し財宝を取り戻すべく“豹の眼”に闘いを挑みます。
モリーの”フビライの矢”、錦華が持つ”オルコンの弓”、モリーと錦華が危機に陥ると現れてくる正体不明のジャガーの”ダッタンの的”が合わせると、隠されたジンギスカンの巨万の財宝のありのがわかると言われています。
正義のジャガーと悪のジャガー。ジンギスカンの財宝はいずこに。。
覚書
映画のほうは、沙利姫を外人が手籠めにしようとしたり、その外人をジャガーの仲間の親分格が撃ち殺したり、その親分がまた沙利姫を襲ったりと、子供向け作品ながらなかなか大人な描写が満載です。
映画もTVドラマも変身ヒーロー(笹りんどう)や正義のジャガーの活躍が主ではなく、冒険活劇としてストーリーが進みます。
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