晴らせぬ恨みを晴らします
『必殺シリーズ』のあらすじ
表向きはごく普通の職業を持ち、裏では人の晴らせぬ恨みを晴らす暗殺者の顔を持つ集団が、商売道具や表の稼業で培った特殊技能や身体能力を応用して仕事をこなしていきます。
『必殺シリーズ』の概要
『必殺シリーズ』(Hissatu)は、昭和47年(1972年)9月から2009年6月まで放送された時代劇ドラマで、全31シリーズに及ぶ長寿番組。
覚書
金で暗殺を請け負う
それまでの時代劇は『水戸黄門』を筆頭として勧善懲悪が基本的なストーリーとなっていました。必殺シリーズは、金で暗殺を請け負う、ただし「合法的に裁けない悪人のみ」「万に一つの間違いもないよう調査をする」ことが定められていました。
また、『子連れ狼』では裏柳生のために妻を殺され家が取り潰しになったことを発端として、家の再興と一子大五郎の身を立てるために一殺五百料で殺しを請け負う復讐劇でしたが、『必殺』の場合は正義の味方ではなく商売として金をとるという位置づけでした。
藤枝梅安から中村主水へ
必殺の原点は池波正太郎の小説『仕掛人・藤枝梅安』。緒形拳、渡辺謙と引き継がれていきましたが、2シリーズ目から登場した中村主水に隠れてしまいました。
『必殺』と言えば中村主水となり、婿養子で義母や嫁に頭が上がらず上司にも役立たず扱いされるキャラ設定は、世の男性の同感や同情とともに「俺も裏では凄い奴なんだ」「俺もやろうと思えば・・」など儚い希望をもたらしたものでした。
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