石ノ森章太郎のライフワークにして最高傑作
『サイボーグ009』の概要
『サイボーグ009』は、第一作が昭和43年(1968年)4月5日から9月27日まで。
第二作が昭和54年(1979年)3月6日から昭和55年(1980年)3月25日まで。
第三作 THE CYBORG SOLDIERが平成13年(2001年)10月14日から平成14年(2002年)10月13日まで制作・放送されています。
『サイボーグ009』のあらすじ
世界的なトップレーサーだった島村ジョーは、レース中の事故で重傷を負いますが、悪の組織・ブラック ゴーストに連れ去られ、サイボーグ戦士009として蘇ります。
同様に改造された8人の仲間たちと、改造手術の責任者であったギルモア博士とともに脱走し、ブラックゴーストと戦います。
サイボーグの仲間9人の各能力
ナンバー | 名前 | 特殊能力 |
---|---|---|
001 | イワン・ウイスキー | テレパシー、サイコキネシス、瞬間移動 |
002 | ジェット・リンク | ジェット噴射 |
003 | フランソワーズ・アルヌール | 念動力 |
004 | ジェームズ・バード | 電磁パルス |
005 | グリーン・ベレー | 生体反応感知 |
006 | ベアード | 怪力 |
007 | フランク・リン | 火炎放射 |
008 | アルフレッド・ハインリッヒ | 透視 |
009 | 島村ジョー | 加速装置 |
覚書
旧作を見ても新作(と言っても最新でも2012年ですが)を見てもクオリティの高さは遜色なく、作り手の気合というか、真摯で緻密な取り組みが伝わってきます。
009は、石ノ森章太郎が生きているうちには完結しませんでした。ストーリーも世界観も当初のものからだんだんとはずれ、後期には石ノ森自身もストーリーを捻出するのにかなり苦労して「もうやめたい」と漏らしていたと言います。
現在の評価としては、石ノ森章太郎が残した未完の最高傑作とされていて、そこに異論をはさむつもりはないのですが、私は神や天使が出てくる前にやめておくべきだったと思います。
SFの小説でもSF映画でも、神や天使が出てきて重要な役割を持つ時点で物語は陳腐になります。神や天使は全能で、作家のどんな妄想も「神だから」で通ってしまう。
物語の世界観が壊れ、独りよがりなストーリーはどんどんつまらなくなります。映像の最後に、石森の息子が中心になって作った「完結編」も掲載しましたが、見ての通りです。。
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