わたしの見る夢 秘密なの
『リボンの騎士』の概要
『リボンの騎士』は、昭和42年(1967年)4月2日から昭和43年(1968年)4月7日まで、フジテレビ系で放送された日本初の少女向けテレビアニメーション。(全52回)
『リボンの騎士』のあらすじ
パイロット版 サファイア誕生の秘密
天国では、輪廻転生で人間として産まれる赤ちゃんたちが列を作り、神様が順番に男の子として産まれるか女の子として産まれるかを決めます。
男なら青のハート、女ならピンクのハートをそれぞれ飲ませまて、それぞれの母親のもとに送り届けます。
サファイアは一番後ろに並んでいましたが、天使のチンクがいたずらでサファイアに男の子の心を飲ませてしまい、神様がさらに女の子の心を飲ませたことで両性の心を持つことになります。
チンクの仕業に怒った神様は、チンクを下界に降ろして男の子の心を抜き取ってくるように言いつけます。
本編のあらすじ
ある国のある日、王の夫妻にかわいい女の子が産まれます。王は国民に「王女が生まれた」というのを間違って「王子が生まれた」と言ってしまいます。
王妃は王を非難しますが、この国では女性では王位を継げない決まりになっており、サファイアが女性だとわかると王位を狙うジュラルミン太閤の思うつぼになると思い直し、サファイアを男の子として育てることにして、女の子だということは一切秘密として成長していきます。
ジュラルミン太閤一派は、サファイアが本当は女の子なのではないかと疑い、確証を得ようと暗躍します。
サファイアは、「リボンの騎士」に変装して太閤たちの詮索や嫌がらせに対抗していくことになります。
覚書
最近、日本でも体の性別(sex)と、心の性別(gender)が一致しないために苦しむ「性同一性障害」への理解が少しずつ進んできました。
“男の子の心”と”女の子の心”両方を飲まされたサファイアは特異な例としても、神様が間違って男の子として生きたい赤ちゃんに女の子の心を飲ませてしまうってことは結構あるようですね。
それしても輪廻転生の概念といい、ジェンダー・セックスで苦悩するといったテーマが今更ながら新しく深くて手塚治へのリスペクトが止まりません。
とは言いながら、宝塚少女歌劇が大好きだった手塚先生なので、そういう物語を作りたいという発想のほうが強かったというだけのものなのかもしれませんが。。
主題歌について
私の憶えてるのは、「♪わたしの見る夢 秘密なの」だったので、映像の第1話を見て、音楽が冨田勲のシンセサイザーのみで歌詞がないのに驚き、またその次では、歌詞が「ぼくの見る夢は・・」で始まるのに驚きました。そんなにバリエーションがあったんですね。
リボンの騎士の映像
リボンの騎士 1966 パイロット
本放送に先駆けてパイロット版として放映された映像です。
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