さすらいの太陽(1971)【動画】

さすらいの太陽 1970年代のアニメ
さすらいの太陽

後のアニメやドラマに多くの影響を与えた悲運の名作

『さすらいの太陽』のあらすじ

昭和29年4月12日。ある病院で大財閥の令嬢と貧しい屋台のおでん屋の家の娘が産まれます。

看護婦の野原道子は、金持ちの恋人が出世のために自分を捨てた怨みから二人の名前の書いた足タグをすり替えます。

取り替えられて成長した令嬢 香田美紀と貧しい峰は、歌手になりたいという同じ夢を抱いており、美紀は、のぞみの歌手としての才能に嫉妬していじめを繰り返していました。

美紀は、親の財力で芸能界デビューを果たしましたが、のぞみは「流し」の歌手として下積み生活を続けていくことになります。

『さすらいの太陽』の概要

さすらいの太陽』(Sasurai no Taiyou/Wandering Sun)は、昭和46年(1971年)4月8日から9月30日まで、木曜19時からの30分枠で放送されました(全26回)。

覚書

根強いファンを持つ隠れた名作。音楽系アニメの元祖

現在でも根強いファンのいるアニメです。赤ちゃんが取り替えられてその後にそれぞれの家庭環境で違った人生を歩み、接点を持ちながら最終的に真実を知るというストーリーは、「赤い運命」(1976)や「乳姉妹」(1985)や現代の韓流ドラマの定番ネタともなりました。

また、「けいおん」「のだめカンタービレ」などの音楽系アニメの原点として、アイドルやタレントが苦難を乗り越えて大成していく出世ストーリーの原点としても評価されています。

500件千人以上! 実際に頻発していた「新生児取り違え」

「新生児取り違え」は、自宅に産婆さんを呼ぶという形態から病院での出産をする人が増えた1950年代後半から第二次ベビーブーム(1971~74)の際にピークになり、この期間には、報告されていないものも含めると500組1,000人以上の事例があっただろうと言われ、当時では身近な社会問題でした。

幼い私も心配になって母親に聞いてみましたが、「あんたは川から拾ってきた」と軽く言われてしまいました。

藤圭子がモデル

「さすらいの太陽」ののぞみのモデルは、極貧の家で育ち、流しの仕事をしながら作曲家 八洲秀章に見出されて上京、作詞家 石坂まさをのもとでアイドル的なスター演歌歌手として当時人気絶頂だった藤圭子。

ファーストアルバム「新宿の女」は20週連続1位、セカンドアルバム「女のブルース」は17週連続1位を記録。計37週連続1位という記録を残し、代表作となった「圭子の夢は夜ひらく」は10週連続一位となっています。

昭和ヒット曲カバー集
キャンディーズより可愛い藤圭子
「8時だよ全員集合」より

今の人には宇多田ヒカルの母親と言ったほうがわかってもらえると思いますが、私はあの小さな体とかわいい顔のどこからハスキーでドスの効いた憂いのある声が出てくるんだろうと驚愕しながら惹かれていきました。カバー曲もオリジナルを超えて心に響くものでした。

本作でも藤圭子の「夢は夜ひらく」をはじめてとして、森繁久彌の「知床旅情」、和田アキ子の「卒業させてよ」など当時の流行歌が多数聞けるのも懐かしい。

残酷描写の原作は入手困難。アニメも再放送なしの悲運

アニメでも十分ひどいいじめやいやがらせを受けますが、原作の漫画では看護婦の野原道子が、香田美紀やのぞみに犯罪レベルの事件やいやがらせを仕掛けます。

美紀には大金を強請る、のぞみには大やけどをさせようとしたり、ステージに向かう直前に塩酸を飲ませる、刺し殺そうとする、パトカーが血清を運んでいるところへ盗んだ車をぶつけて、破傷風で命が危ぶまれているファニーに血清が届かないようにして殺してしまうなど怨霊のような所業を繰り返します。

そして本作の最大の悲運は「タイガーマスク」と同時間の放送であったこと。出来が悪いわけではないのに1クールで打ち切りになってしまい、再放送もなく長らくメディア化もされませんでした。

さすらいの太陽 ディスコグラフィ

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さすらいの太陽の映像 全26話 Full Movie

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